防災拠点として最先端の設備充実を図った「免震」「制振」「耐震」の三種を全て兼ね備え、海洋型・内陸型・直下型地震のいずれにも強い建物は2016年5月末時点では千代田区内には一か所しかないことを知らない区民の方が多いようです。
避難所、一時集合所、医療救護所、防災行政無線、食糧集積地としての備蓄倉庫、消防団防災機材置き場、災害時協力井戸、などの施設を包括し、災害・震災時の施設収容人数は1000名以上という非常に有用な施設こそ、いざというときに区民の命を守る重要な施設です。
さて、そもそも耐震はよく耳にしますが、免震、制振の違いは何でしょう?
画像出典: http://www.taisin-net.com/solution/navi/mensihn/index.html
<耐震構造>
壁や柱を強化したり、補強材を入れることで建物自体を堅くして振動に対抗する。<制震構造>
建物内にダンパーと呼ばれる振動軽減装置を設置し、地震のエネルギーを吸収。建物に粘りをもたせて振動を抑える。<免震構造>
建物と地面の間に免震装置を設置。建物を地面から絶縁して、振動を伝えない。
Suumoジャーナルより引用 http://suumo.jp/journal/2013/01/25/37042/
免震が入るということは、建物内にいる人の安全をより確保できる仕組みだということです。
区の施設は現在76か所ありますが、免震構造を持っている建物は3つのみ。
千代田区役所でさえ制振構造はあるものの免震構造は入れていません。工事費がアップしたり、工期が延びたりといった点によって免震は今一つ普及していません。しかし避難所として避難する先となる建物が繰り返し起こるかもしれない大きな揺れに中の人達を安全に守ることができなくて何が避難所でしょうか?
今度の議会で、ちよだの声はこの免震構造の公共施設への導入について質問する予定でおります。是非、区民の皆さまにもご自身やご家族、親しい人たちの命を守ることに直結し、皆さんの税金で建てられるこうした建造物についても、興味を持って頂きましてひとつでも多くの公共施設にこの免震構造が組み込まれることを積極的に支持して頂ければと思います。
さて、タイトルにある千代田区で一番安全な建物は、麹町小学校ですが
麹町小学校は、麹町幼稚園・区出張所・区民館の麹町2丁目複合施設です。
ここは平成15年の2月に最新の免震技術をもって建造されていました。今叫ばれている必要性を全て反映した素晴らしいものです。
しかしその後毎年のように竣工する区の公共施設には免震を採用するという英断はなされないまま既に12の施設が竣工しています。この現状、まずは多くの方々に知って頂ければと思います。
*免震構造を取り上げて、6月13日月曜日15:30頃からちよだの声代表質問を行います。
インターネットを利用して生中継されますので、スマートフォンなどのデバイスからもご覧いただけます。
http://www.kensakusystem.jp/chiyoda-vod/index.html